長崎駅の前に、ジャズが流れる週末がやってきます。2026年11月14日(土)と15日(日)に開かれる「NAGASAKI CITY JAZZ 2026」です。会場の中心は、アミュプラザ長崎のかもめ広場と、多目的広場。入場は無料で、年齢を問わず誰でも楽しめる催しと案内されています。

このイベントは、2023年に始まり、今年で4回目です。ジャズを聴きに行く、というより、音楽が流れる街を歩く。そんな楽しみ方ができる催しに育ってきました。この記事では、イベントの狙い、時刻表、連携する会場、そして同じ時期に駅前で始まるウィンターイルミネーションまで、2026年11月1日時点の情報でまとめます。

日程

2026年11月14日(土)・15日(日)です。

メイン会場

アミュプラザ長崎 かもめ広場と多目的広場です。

入場

無料です。年齢を問わず楽しめます。

同時期

駅前のウィンターイルミネーションが、11月6日から始まります。

気をつけておきたい、四つの点

無料で気軽に行ける催しですが、あらかじめ知っておくと安心な点があります。

屋外の会場が多く、寒さと天気に左右される

メインのかもめ広場は、駅前の広場です。11月の夕方以降は冷え込みます。雨天のときの対応について、案内に記載が見当たりません。天気の悪い日は、実施の可否や会場の変更を、直前に確かめる必要があるかもしれません。

同じ時間帯に、見たい演奏が重なる

メインステージのほかに、浜町や新大工町など、街なかの連携会場でも演奏があります。気になる出演者が別々の会場にいると、どちらかをあきらめることになります。事前に時刻表を見て、優先順位を決めておくと動きやすくなります。

撮影と録音は禁止されている

出演者の権利と観客の体験を守るため、全会場で、無断の撮影、録音、録画が禁止されています。これは2025年11月のお知らせに載っていた注意で、今年の案内で更新されているかは確認できませんでしたが、前回と同じ扱いと考えて行動するのが無難です。撮影したい場合は、各会場の本部スタッフに相談します。

夜の出演者は、夕方から遅い時間に集中する

人気の出演者は、17時台や19時台に組まれています。冬の夜の屋外で待つことになるため、防寒の準備が欠かせません。

それでも、この催しが4回続き、街に定着してきた背景には、狙いがあります。次の章で、その狙いを見ていきます。

ジャズで「街のブランド」をつくる

「NAGASAKI CITY JAZZ」は、音楽を通じて、長崎の新しい「シティブランディング」をつくることを狙いにした催しです。主催者は、ジャズによって街のブランドを高め、活性化し、若い人が住みたくなるまちをつくりたいと説明しています。

総合プロデューサーと監修を務めるのは、長崎出身のジャズピアニスト、平戸祐介さんです。長崎市の観光大使でもあります。

運営の体制も、街ぐるみです。主催はNAGASAKI CITY JAZZ実行委員会、共催は長崎駅周辺まちづくり推進協議会とFM長崎で、長崎県と長崎市、地元の経済や報道、観光の団体が後援しています。浜町や商店街、商業施設と連携して、街のあちこちを会場にしています。

回 開催日
第1回 2023年
第2回 2024年11月16日・17日
第3回 2025年11月15日・16日
第4回 2026年11月14日・15日

毎年11月の中旬に開かれ、秋の長崎を代表する音楽の催しになりつつあります。

メインステージのタイムテーブル

ここからが、実際に聴きに行くうえで、いちばん役に立つ情報です。メインステージ(かもめ広場)の時刻表を整理します。

11月14日(土)

時刻 出演
10:00 オープニング
10:15 NAGASAKI NEXT JAZZ ACADEMY
11:15 長崎北高校 × JABBERLOOP × 山近拓音
12:15 侑佳
13:15 SideWays
14:15 流 & THE NAGI
15:30 BENJAMIN HERMAN TRIO
17:15 JABBERLOOP
19:00 野宮真貴 with 矢舟テツロー feat. 高浪慶太郎

11月15日(日)

時刻 出演
10:00 出島スウィングスターズ
10:45 長崎OMURA室内合奏団 / Bottom line strings
11:30 海星中学高等学校吹奏楽部
12:15 AUGMENT CROOMS
13:15 上奥まいこ with mambo稲松
14:15 長崎大学軽音楽部 / Swing Boat Jazz Orchestra
15:30 安田レイ
17:15 椎名純平 feat JABBERLOOP
19:00 Yusuke Hirado Project「NEW GENESIS」+ Ruth Koleva

ステージの合間には、DJ(URA JAZZ、kojiharuta、DJ No-va)が音をつなぎます。

地元の学生や団体が出演する

時刻表をよく見ると、地元の高校や大学、地域の団体の名前が並んでいます。長崎北高等学校、海星中学高等学校の吹奏楽部、長崎大学軽音楽部などです。トップの出演者だけでなく、地元の若い世代が同じステージに立つことが、この催しの特色です。自分の子どもや、知り合いの出演を見に行くという楽しみ方もできます。

街が会場になる、という発想

多くの音楽イベントは、会場に人を集めます。NAGASAKI CITY JAZZは逆で、街のあちこちに音楽を置き、人の流れを街に広げようとしています。連携会場に名前を連ねるのは、商店街、商業施設、美術館、駅です。普段の買い物や通勤の途中で、思いがけず演奏に出会えるのが、このイベントの特徴です。

主催者が掲げる「若者が定住したいと思える街づくり」は、すぐに結果の出る目標ではありません。それでも、地元の高校生や大学生が、全国で活躍するアーティストと同じ時間帯にステージへ立つ光景は、街に暮らす若い世代にとって、確かな経験になります。聴く側の私たちにとっても、自分の街に、こんな音楽の日があると知ることが、街を好きになる小さなきっかけになるのではないでしょうか。

街なかの連携会場

メインのかもめ広場以外にも、街のあちこちが会場になります。案内されている連携会場は、次のとおりです。

  • 浜んまち
  • 新大工町商店街
  • 長崎駅前商店街
  • みらい長崎ココウォーク
  • 長崎スタジアムシティ
  • つきまち横丁
  • 平和町商店街
  • 長崎県美術館
  • 長崎駅

出演者の紹介には、会場ごとの顔ぶれも載っています。みらい長崎ココウォークには、ジョン・コルトレーン研究家の藤岡靖洋さんが、新大工町商店街には、ドラマーの山近拓音さんが登場します。山近さんは、14日午前のメインステージにも出演します。野宮真貴さんと、BENJAMIN HERMAN TRIOの名前は、長崎スタジアムシティの紹介にもあります。連携会場の時刻表は、別のページにまとめられています。

駅から歩いて回れる範囲に会場が集まっているため、メインステージの合間に商店街へ足を運ぶ、という動き方ができます。普段は買い物で通る商店街に音楽が流れていると、見慣れた場所の印象が変わります。

同じ時期に始まる、駅前のウィンターイルミネーション

ジャズの週末を前に、駅前では、アミュプラザ長崎のウィンターイルミネーションが始まります。

項目 内容
期間 2026年11月6日(金)から2027年1月11日(月)
時間 17時から23時まで(新館5階の屋上庭園は17時から22時まで)
場所 かもめ広場、新館5階の屋上庭園など

かもめ広場には、高さ約12メートルのシンボルツリー「The Brightest Star」が立ちます。天井には、天の川や星雲をイメージした「Milky Way」が広がり、30分に1回、光と音の演出があります。新館には、高さ4.8メートルの「Port Light Pillar」が新しく登場します。

新館5階の屋上庭園は「スターライトガーデン」で、植栽全体にイルミネーションが灯ります。アーチやドームの装飾は、近づくと変化する仕掛けです。20時以降に屋上庭園へ向かう場合、長崎駅側のエレベーターと、屋上庭園内の長崎駅側出入口は使えないため、別のルートを使うことになります。

19時台の最終公演のあとに、そのままイルミネーションを楽しむと、ひと晩で音楽と光の両方を味わえます。

ジャズが初めての人のための、時間帯の選び方

「ジャズはよく分からない」という人も、無料の催しなら、気軽に試せます。時刻表の組み方から、楽しみ方の目安を考えてみます。

  • 午前(10時から12時台):地元の高校生や大学生、地域の団体が中心です。14日は長崎北高等学校、15日は海星中学高等学校の吹奏楽部や出島スウィングスターズが登場します。顔見知りが出演しているなら、ここが狙い目です。
  • 午後(13時から15時台):個性の違うバンドやボーカルが続きます。14日の15時30分はBENJAMIN HERMAN TRIO、15日の15時30分は安田レイさんが出演します。
  • 夕方から夜(17時台と19時台):その日のクライマックスです。14日は17時15分にJABBERLOOP、19時に野宮真貴さん。15日は17時15分に椎名純平さん(JABBERLOOPと共演)、19時にYusuke Hirado Projectです。

予定が合うのが1日だけなら、昼間は商店街の連携会場を歩き、夕方にかもめ広場へ戻って、17時台と19時台のステージを聴く、という組み立てもできます。入場が無料ですから、途中で出入りしても気兼ねがいりません。

11月のかもめ広場は、毎週のようにイベントが続く

ジャズの週末の前後にも、かもめ広場では催しが続きます。アミュプラザ長崎のお知らせから、この時期の予定を並べます。

日付 催し
10月31日(土)・11月1日(日) ながさき文化芸術祭『KAMOME STAGE』(11時から17時、参加費は無料)
11月6日(金)から ウィンターイルミネーション
11月14日(土)・15日(日) NAGASAKI CITY JAZZ 2026
11月20日(金)から22日(日) AMUよか酒ひろば〜秋のワインマルシェ〜

秋のワインマルシェ

11月20日から22日は、かもめ広場で「AMUよか酒ひろば〜秋のワインマルシェ〜」が開かれます。「AMUよか酒ひろば」の第3弾で、テーマはワインです。時間は13時から21時までで、初日の20日は16時からです。九州各地のワインや、ポルトガルのワインなどを、ドリンク10店舗とフード5店舗の計15店舗で楽しめます。

注意点もあります。20歳未満の方には、お酒の販売も試飲もできません。支払いは現金とQR決済に対応していますが、現金のみの店舗もあります。出店店舗は予告なく変わることがあり、商品は数量に限りがあります。会場では、飲酒運転をしないよう呼びかけられており、公共交通機関や代行運転の利用が勧められています。

ジャズ、イルミネーション、ワインと、晩秋の駅前は、ほぼ毎週、足を運びたくなる場所になります。

行き方

会場の中心は、長崎駅前のかもめ広場です。路面電車なら「長崎駅前」の停留場で降りるとすぐです。日ごろ駅を使っている人には、いつもの景色が、数日だけ別の表情を見せる、という楽しみがあります。路面電車の使い方は、路面電車ガイドで紹介しています。

駅前は、イベントの日に、人の流れが変わります。路面電車やバスに乗る人と、会場へ向かう人が、同じ場所で行き交います。時間に余裕を持って出かけるのが安心です。

ジャズが、街の日常になる日

NAGASAKI CITY JAZZは、無料で、誰でも立ち寄れる催しです。ステージの一つひとつに、地元の学生から全国的なアーティストまでが並び、街の商店街や広場が音楽で満ちていきます。

11月14日と15日は、予定を空けておく価値があります。時刻表をもとに、聴きたい出演者を2、3組選び、あとは街を歩いて偶然の演奏に出会う。そのくらいの気軽さが、この催しにはふさわしいはずです。

駅前に灯るイルミネーションと、街に流れるジャズ。晩秋の長崎は、音と光の街になります。